友達100人?
◎私が幼い頃、「一年生になったら♪ 一年生になったら♪ 友達 100 人できるかな♪ 」という歌がありました (今でもあるようですね)。 「友達 を 100 人作りましょう」とキャンペーンに している 学校もあります。子供同士の関わり合いを大切にし 、「みんな一緒に 」 「みんな仲良し」 「みんなで力を合わせて」を強調し、あらゆる活動で子供同士の関わり合いを取り入れているようです。
◎そのことは、確かに大事なことで、子供たちの成長にとって必要なことです。しかし、このことで困惑している子供がいることを忘れてはいけないと思います。「大勢 の人といる よりも、少しの人数で関わる方が好き」「誰とでもお話をしなくてはいけないのは、つらい 。何を話したらよいかわからない」「一人でいる 時間のほうが好き」「友達 とかかわってみたいけど、どのように声をかけたらよいかわからない」などです。どのように対人関係をつくっていくかは、性格、心、態度の問題にされたりし やすいですが、実は 「泳ぎが得意、苦手」「算数が好き、嫌い」などのように個人差がとても大きいものなのです。だから、対人関係のつくり方も、人それぞれ大きく違ってきます。
◎だから、友達の数が100 人いる人がいてもいいし、 3 人の人がいてもいいと思います。 みんなで思いっきり体を動かして、にぎやかに遊ぶことが好きな人もいれば、 静かに過ごすことが好きという人がいてもいいと思います。 一律に「休み時間は、外でみんなで元気に遊びなさい!」ではなく、本を読んで過ごす時間を確保してあげることが必要な子供がいるのです。
◎「学校では付き合うが、放課後は遊ばない」「ふだんは 遊ばないが、グループ学習や体育の時などは、よく助けてくれる」など、いろいろな関わり方があってもいいと思います。
◎ここで、 忘れてはいけないことが、一人で静かに過ごすことが好きと言っている子 供の中には、実は友達と関わりたいと思っているケースが非常に多い です。その場 合には、 大人が出会いや関わりの場をさりげなくセッティングしてあげるのもいいでしょう。
関わり方は人それぞれ ・自分なりの心地よさで ・時には 大人が 場を セッティング